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Original Novel
AOi-K Presents



ai






「アイ」

「アイって何?」

「そんなの分からないだろ」

「どんなモノなの?」

「カタチが無いものが例えられるかよ」

「アナタは持ってる?」

「そりゃあな」

「カタチがナイモノを持ってるの?」

「カタチがなくたって、愛は愛だろ」

「ワカラナイ」

「俺だってこれが愛なんて確証はないさ」

「確証がないアイ?」

「そうやって差し金を当てること自体間違ってるだろ」

「ドウシテ?」

「愛なんてものはいいかげんだからな」

「イイカゲン?」

「不定形なのさ。とがってたり、丸くなってたり」

「いろいろなカタチがあるの?」

「だからケンカもあったり、間違ってたりもする」

「・・・」

「愛なんて、相手同士に確証があればいい」

「どんな気分ナノ?」

「火と花」

「火と花?」

「燃え上がってたり安らいだり」

「シアワセ?」

「ああ、幸せだ」

「一緒に居たい?」

「ああ」

「ずっと?」

「ああ、ずっとだ」

「何があっても?」

「絶対に離さない」

「嬉しい・・・」

・・・・・・・

心に痛い問いかけは霧のように自分の中から消えていった。

見上げると、一面の星空が広がっていた。
吸い込まれそうな錯覚に陥りながら、肩を枕に寝ている彼女の髪をなでた。
ほのかに甘い匂いがした。

日が、昇る。

冷たい闇を切り裂き、暖かい日の光が体を包んだ。

静かな潮騒。

合わせていた手を軽く握る。

溶け合うような感覚。
錯覚ではない。

温かい身体。
温もりを逃がさないように、彼女の身体を抱きしめた。

木々のざわめき。
小鳥の歌声。

静かに「今日」が始まった。


「そろそろだな・・・」


足元に無限の海が広がる。
「本当に、これでよかったんだな?」
「もう、決めたことだから。後悔してないよ」
彼女の瞳は真っ直ぐ力強く、前を見つめている。
「俺もだ」
彼女の手を握る。
「怖くなんか、ないよ。貴方と一緒だから」
「君さえいれば、俺は何もいらない」
彼女も手を強く握り返す。
「苦しかった日々、おやすみ」
「幸せな日々、おはよう」
微笑んできた彼女に微笑み返す。
「きっと、また一緒だよね」
「もちろんだ」
再び前を向き直る。

落下感。

「ココで無理なら、テンゴクで一緒に・・・」


不器用な二人がした、不器用な約束・・・


”There is such a things as forever”



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