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Desire Short Story



世界迷作劇場


「マッチ売りのティーナ」第1章

by 破神 戦



その日は朝から雪の降る寒い日でした。
町角で一人の少女が町行くドクター・ゲーツ達にマッチを売っていました。
少女の名前はティーナ。意地悪な継母の言いつけにより、籠いっぱいのマッチを売るよう言いつけられたのでした。
「マッチ、マッチを買って下さい。」
「マッチはいりませんか」
しかし、ドクター・ゲーツ達は皆冷たく、足早に通り過ぎて行くのでした。
「お願いです。マッチを買って下さい。」
「マッチなら間に合ってる。」
「お願いです。マッチ・・」
「ライターがあるから。」
「マッチ・・」
「俺は煙草なぞ吸わん。」

誰もマッチを買ってはくれません。
ティーナが途方に暮れていると、ちょうどそこへ、カメラを下げた男が・・・。
「あっ、アルだ。アルーーー。」
ポムッと、テイーナはその男(アルバート)に抱きつきました。
「おっ、いいタックルだぞ、ティーナ。っておい、俺達は初対面のはずだろう。」
「あっ、そうか。でも、アルだって、ティーナのことティーナって・・・。」

『・・・・・・・・・』
お互いに照れ隠しに、服装を整え、初めからやり直す事にしました。

「あの、マッチを買って下さい。」
「マッチ?いったいどうしたんだい。」
「意地悪な継母のマコトが、マッチを全部売ってこないと晩飯は抜きにするって。」
「家にも帰って来なくていいって。それで・・・。」
「・・・なるほど。なら、俺が全部買ってやろう。」
そう言って、ティーナの持っていたマッチを受け取り、何気なく目を向けると、そこには[白衣パブ デザイア]と書いてありました。
(はっ、白衣パブ? 白衣の姉ちゃんがお酌やいろいろなサービスとかしてくれるのか?)
(いっ、行ってみたい。じゃない。マズイ、こんなマッチを持っているところをシェリルやシルビアに見つかったら、おっ、恐ろしい。いつもは、そんなに仲良くないのにこういう時だけ一致団結して、攻撃してくるからな。)
「あっ、悪いティーナ。今、持ち合わせがあまりないんだ。だからまた今度に・・・。」
「えーーー。買ってくれるって言ったのに〜。」
そう言って、ティーナは瞳を潤ませました。
「うっ、・・・わっ、分かった。とりあえず、買えるだけ買うから。幾らだ?」
と、聞きながら、アルバートは財布を懐から取り出しました。
「えっとねぇ、1箱5千円。」
「5、5千円!?」
「えいっ。」
ティーナは一瞬硬直したアルバートの手から、財布を取ると中身を物色しました。
「ひぃ、ふぅ、みぃ・・・。」
すばやくお金を抜き取ると、すっかり軽くなった財布とマッチの山をアルバートに渡しました。
「はい、コレ。でもまだ半分くらい残ってるの。また来てね。」
「ううっ」(こ、今月の小遣いが・・・・。)
アルバートは、泣きながら、財布とマッチをポケットにしまい、悲しげに立ち去って行きました。
「ううっ、ティーーナ。」
(アル。また会えるよね。)

やがて、雪は大雪へと変わり、それと同時に、ドクター・ゲーツ達の姿はすっかり見えなくなりました。
「どうしよう、まだ、マッチが半分も残ってる。」
「それに、なんだか寒くなってきちゃった。」
それもそのはずです。ティーナは、胸にアルと刺繍されたぶかぶかの男物のシャツしか着ていなかったのです。
「そうだ、マッチをつけて、その炎で暖をとろう。」
ティーナはさっそく、マッチをつけてみました。
そしてそのマッチの炎を覗き込むと、そこには酒を飲みながらセクハラに興じるドクター・ゲーツの姿がありました。
ぽい、ティーナはそのマッチを投げ捨てました。
「もう一度。」
ティーナが再びマッチに火を灯し覗き込むと、また、酒を飲みながらセクハラに興じるドクター・ゲーツの姿が・・・。
ぽい。
「分かったわ。このマッチが問題なんだわ。別のマッチと交換しないと。」
ちょうどその時、軍服を着た屈強そうな男(カイル)が通りかかりました。
「あっ、おじさん。マッチ交換して、マッチ。」
「おじさん!?おじさんって、俺の事か?」
「そうだよ、おじさん。マッチ交換して。」
腹立だしげにティーナに目を向けるカイルでしたが、すぐに表情を変えこう言いました。
「おい、交換してやってもいいが、条件がある。そこの裏路地でオレにサービスをしろ。」
その時のカイルの表情は眼がぎらぎらして、まさに、ケダモノのようでした。
そう、カイルはゲーム本編では、ばれる事がなかったのですが、実はSM趣味以外にロリコン趣味もあるのでした。
「サービス? どんな事をすれば良いの?」
「着いて来れば教えてやる。マッチを交換したいのだろう。」
「うん。」
ティーナはうなづくとカイルと一緒に裏路地へ入って行きました。

ああっ、ティーナの運命は・・・・。

次回へつづ・・・・・・・・・かない。


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