0.永遠の世界


高い空 どこまでも続くオレンジの雲

夕日に染まるその雲は 現(うつつ)の空を越えていく

小さな頃思い描いた理想郷――手探りで創り上げた世界は

その行き先にあるのだろうか

幼い私は無邪気で愚かしく しかし一瞬の時を精一杯生きていた

それは我が儘で 無責任な創造主

そんな世界でも 私はきっと安らぎを覚える

悠遠に時を経て 何ら変わり映えのしない世界でも

そこは確かに 私の理想郷

日常とかけ離れ 煩わしいことなど無く

当たり障りのない幻想の中で 永遠を生きる

ただ1つ 心残りなのは

その世界にはきっと 音がないこと

それだけが

それだけでいいから せめて……

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