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Kanon Another Story



ある日の二人




by Sesiru



俺達はまた出会った
雪の降る季節の中で
初めて出会った時と同じように
七年振りのこの街で

そして
…辛い思い出も
…真実も
…全てがもどった時
…俺は信じた…"奇跡"を…


「待たせて悪かった」
「うぐぅ、祐一君遅いよっ」
「悪い悪い、それより早く行こうぜ」
「うん、そうだね。遅れた分を取り戻さなきゃ」
「ああっ、そうだな あゆ」

俺達はいつも通り、駅前で待ち合わせをしていた
今日は、秋子さんが会社の同僚から貰ったという
"遊園地一日無料券"で遊びに行く予定だった

「ところでさぁ、あゆ」
「何、祐一君?」
「髪の毛、のびてこないな」
「うぐぅ、祐一君の意地悪」
「いやぁ、まぁ、うん。なんというか」
「僕はこれでも気にしてるんだよっ」
「大丈夫だって…十分可愛いから…」
「うぐぅ、祐一君が恥ずかしいこと言ってるよぉ〜」
「ほっとけ」
「でも、嬉しいよっ!」
「わっ、こら電車の中で抱きつくな!」
「うぐぅ…」
「ほら、もうちょっとで着くから拗ねるなよ」
「…うん」

「なんか…凄い賑やかな所だな」
「うん、でも嫌いじゃないよ」
「まぁな。 さて、まず何処から行ってみる?」
「う〜〜んと……ここ、ここがいいっ!」
「ほほぉー、ミラーハウスとはまた渋い所を」
「何か、面白そうだったから」
「よし、じゃぁ行くか」
「うんっ」

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

「あはははは…」
「うぐぅ、そんなに笑わないでよ」
「いや、でもな…ぷっ、あははははっ」
「ぼくだって好きでやってたわけじゃないよ!」

あゆは途中、何度も俺に抱きつこうとして鏡に突進して行ったわけだ。
―――――――――――――――――――――――
「だってぼくが何人もいて、目が回って…気付いたら祐一君がいなくなってて…」
「それで、俺を見つけて抱きつこうとしたらたら鏡だったと」
―――――――――――――――――――――――
ということである

その後、俺達は色んな所を見て回った
お化け屋敷では嫌がるあゆを無理矢理引きずって
…その割には俺も恐がって…
メリーゴーランドに乗りたいと言い出したあゆに引きずられて
…俺は見てるだけだったぞっ…
二人で対決だと言ってジェットコースターに乗って
…あゆに抱きつかれて首を絞められ窒息しそうになって…


「疲れたー」
「うん、ぼくも疲れたよ」
「あゆでも疲れる事があるのか」
「うぐぅ、当たり前だよ」
「食い逃げで鍛えられた根性はそんなものじゃないだろう」
「うぐぅ、ひどいよ祐一君」
「ははは。 さて、そろそろ最後にするか」
「えっ、もうそんな時間なの」
「ああ、あんまり遅くなると秋子さんが心配するだろうし」
「う〜ん…そうだね」
「あゆは、最後に何に乗りたい?」
「ぼくは…笑わないで聞いてくれる?」
「ああっ。 笑わないから言ってみろよ」
「…あのね…観覧車に乗りたい」
「…やっぱり、お約束だな」
「でも乗りたいんだよ」
「いや、わかってるって。 俺もそんな気分だったし」
「本当!」
「ほらっ、急ぐぞあゆ!」
「うんっ!」

二人揃って観覧車の中に入る
暫らくすると街並みが見えてきた
俺達の住んでいる所とは違う街
だが夕日に照らされた街は…

不意にあゆが俺の名を呼ぶ
「ねぇ、祐一君」
「何だあゆ?」
「今日は…来て良かったね」
「ああ、そうだな」
「また…来たいね」
「ああ。 今度は今日乗れなかったの全部乗るぞ」

夕焼けがおれたちを照らしていた
その光景はひどく儚げで
それでいて幻想的で
おれたちは魅入っていた

「…綺麗だな」
「うん…綺麗だよ」

…夕日の映るあゆの瞳を見つめて…
…二人はどちらからともなく顔を寄せ…
…お互いに目を閉じて…
…夕日が見守る中…
…キスをした…


「祐一君、今日は誘ってくれてありがとう」
「いや、俺はあゆといれたからそれで良いけど、あゆは?」
「僕も祐一君と遊べて嬉しかったよ」
「そうか」
「うん!」

帰りの電車の中
寝てしまった俺の恋人を
肩に抱き寄せ
俺は感じた

今日という日を
いや
日常と言う名の日の
幸せを感じながら



〜あとがき〜

どうも皆様初めまして、Sesiruと言うものです
まずはここまで私のSSを読んでくれた皆様へ
<どうもありがとうございます>
まだまだ稚拙な筆足らずの文章ではございますが
読んでいただき有り難く思います(賛否両論あると思います)

この度、ya-su's ParkのHPにアップしていただけると聞き
"う〜んこんな文章で良いのだろうか?"と
SSをこれだけ長く書くと言うのは初めてなもので(^^;
いつもは馬鹿な2,3行程度の文しか書いていないもので…

題名の〜ある日の二人〜ですがもしかしたらもうすでに
別の皆々様が使ってらっしゃるのかもしれません
ということで先に謝っておきます<申し訳ございません>

次の作品は特に決めていません
ただ「舞」な人なので舞嬢のネタでいけたら良いなと
ではこんな後書を最後まで読んでいただきありがとうございます


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