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Kanon Another Story



闇の中から…




by Sesiru




また俺は何も出来ないのか…

  赤い床

せっかく全て思い出したのに

  漆黒に浮かぶ

もう嫌だ!!

  一筋の光

  鈍い光沢を放つ剣

舞っ、俺達はまた会えただろ

  かつて見た事のある光景

佐祐理さんや俺との約束はどうなる

  あの時と同じく

三人で一緒に暮らすんだろ

  ただ泣いて

なぁ舞、舞ぃぃっ!!

  何も出来なくて

くそっ、くそっ、くっそぉぉぉーーー

泣いた
ただひたすら泣いた
何も出来ない自分が嫌で
また同じ思いをして
自分の無力さを痛感して……


不意に景色が歪む
金色の草原
その中から姿を現したのは…
「ねぇ、舞を助けたいの」
「…ああっ」
「それが、不幸につながるかもしれないけど?」
「生きていてくれればいいんだ」
「私と舞がひとつに戻る。 それでも」
「死んじまったらどうにもならないっ」
「力がまた…」
「構わないっ! 舞が戻ってきてくれるのなら!!」
「……そう」
「ああ」

「私は今あなたの前にいる。それがどういう意味かわかる?」
「……」
「舞は私、私はまい」
「まだ死んでないのか、舞は?」
「そう、でも危ない」
「じゃぁ、はやく舞を助けてくれ」
「わかっているわ。 あなたが望む事だから」
「頼む…まい」
「嬉しかった。またあなたと会えて」

朝日が刺す
少女の背後から
今までの光景を
拭うかのように
同時に俺の意識も薄れていく
だが最後に声が聞こえた

「おかえりなさい」

そして

「ありがとう」

と……


…あれから一年後
俺と舞と佐祐理さんはひとつ屋根の下に住んでいた
なにか奇妙な同棲
けれどその感覚は嫌いじゃない
三人でなければいけないという意識が何処かにある

「なぁ舞」
「…なに、祐一」
「この一年色んな事があったな」
「…うん」
「舞は今幸せか?」
ぽかっ
「何も突っ込みを入れる事はないだろっ」
「…当たり前」
「何がだよッ」
「…佐祐理がいて、祐一がいて、幸せ」
「あっ…聞くまでもなかったな」
「…そう」

私は今幸せだった
祐一も帰って来てくれた
佐祐理も私の側に居てくれる
でも佐祐理には無いものが祐一にはある

私の弱さを知っていて
いつでも側に居てくれて
私の力も認めてくれた人

けれど何より

「ふふっ」
「どうしたいきなり笑い出して」

…何より私の一番大切な人


〜あとがき〜
ya-suさんの所では二作目です

今回は自分なりに見た舞のもうひとつのEDです
Kanon本編には当然の如く劣ると自覚しています
でもあやふやなあそこを自分なりに解釈してみたかった
ということで書いてみました

第一作目は暇が出来たらリメイクしようかなと考えています
やっぱり恥ずかしい部分が多々あるので(^^;
感想も受け付けております
賛否もちろん、自分なりの解釈の仕方何かでも結構です

次は誰でやって欲しいなんて言うリクエストもあったなら受け付けます
とりあえずメイン五人と天野嬢、秋子嬢、佐祐理嬢、香里嬢
の計九人分を書いて見たいなぁーって思っていますがどうなることやら…

ザイカさんの書かれたSS書きへのアドバイス
とてもためになりました
ありがとうございます
(R.ver.6月12日)


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