Back/Index/Next
Kanon Another Story



〜巡り会い〜




by Sesiru




 『恋はいつだって唐突だ』

思い返してみれば
その通りだったのかもしれませんね

相沢さんが
真琴によく読んであげたと言っていた本
その本の冒頭に書かれている言葉

私も一度だけ恋をしたことがありました
…恋かどうかは判らないです
その心が…
でも…あの時の私の心は決まっていました

ずっと一緒にいたい
離れたくはない

そう思っていました
この現実が続くとも思っていました

…でも現実は残酷でした


…続くと思っていた幸せな時
…離れる事など無いと思っていた
…でも

…熱を出したあの子を
…私は一生懸命看病した
…何が起きているのか
…私にはわからなくて

…朝起きてベッドを見たら
…あの子の姿は消えていました
…まるで最初からそこに
…いなかったみたいに

私は泣きました
朝からずっと泣いていました
両親の声も耳に入らず
全てを拒否していました


私はそれから人を信じることが
苦手になったんだと思います

そんな私に友達なんて出来る事はありませんでした
全ての出来事が上の空


高校に入っても
変わるものは何もありませんでした
友達も出来ず
クラスでも浮いた存在でした
あの日までは…

その日はたまたま外の風景を眺めていたんです
人の多い場所は苦手だから…
2階に上がって
ふと校門に目をやった時に
私の瞳に移る人影がありました

…どくん

心臓の高鳴る音がしました
…あの子に似ている
ただそれだけなのに
目を逸らすしかありませんでした

…また辛い思いをする人が出てしまう
…私のようにはなって欲しくは無い
…あの子たちは
…本当に良い子たちだから


私と同じように校門を見ている人がいました
モップを持って何か言っています
あの外の子に向かって言っているみたいでした
もしやと思い私は声をかけてみました

「あなたの…お知り合い…でしょうか」


〜あとがき〜

ペースが速いです、何かハイです
ようやくサブヒロイン編に突入しました
まずは天野美汐嬢です

彼女は心の強さと弱さを知っている娘だと感じました
昔の記憶…彼女が体験したのは辛い出来事
呼び出されるのも嫌な事を言う事が出来る
他人のために…強いです

感想待ってます
ではでは


Back/Top/Next