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Original Novel
keita Presents



朝焼け






私は目を覚ました・・・
カーテンを開けると・・・
空が真っ赤に燃えていた・・・
私は驚いて時計を見る・・・
・・・午前6時・・・
いつものおきる時間だ・・・
いくら私でも・・・
夕方まで寝過ごすことはないか・・・
そう、思ったらちょっとおかしかった・・・
彼は・・・まだ寝てるのかしら・・・?
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      ・
「ねぇ、ねぇ起きてるの・・・空がすごいのよ・・・真っ赤に燃えるってこういう事を言うのね・・・
私、はじめて見た・・・なんだか恐いくらいに真っ赤な空・・・でも・・・恐いくらいにきれいな空・・・
そういえばね・・・こんな歌聞いたことあるかしら・・・私も小さいとき聞いたんだけどね・・・
あれは夕焼けの歌だったけど・・・どんな歌だったかしら・・・はっきり憶えているのは・・・
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・・・『真っ赤っかっか僕の顔・・・君のお顔も真っ赤っか・・・僕のお手手も真っ赤っか』・・・
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ね?なんか恐いでしょ・・・だから私も憶えていたのね・・・私の見てるのは朝焼けだけど・・・
この歌を作った誰かも・・・私と同じような真っ赤な空を見て・・・恐いって・・・でも・・・
きれいだって・・・思ったのかな・・・
空は真っ赤で・・・外を歩く誰かも真っ赤で・・・それを見てる私も真っ赤で・・・
今だけは・・・世界の全てが真っ赤っかなんだよね・・・
ねぇ、聞いてる・・・?・・・まだ寝てるのね・・・私も、もうちょっと寝ちゃおうかな・・・」
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      ・
彼女の瞳には・・・赤に染まった僕の姿は見えなくて・・・
彼女の瞳には・・・彼女にしか見えないはずの・・・
・・・赤の世界が見えているようだった・・・
・・・赤一色の世界が・・・
・・・一面の赤が・・・
・・・赤色が全てを埋め尽くす・・・
・・・やがて僕もこの赤に・・・
・・・彼女の世界に・・・
・・・溶けて消えて無くなって・・・



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