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Black Package 殻の中の小鳥



私の・・・




by 高槻涼一



・・・手紙。

「・・・私のおじいさん・・・?」
「・・・そうだ。恋、おまえの祖父からの手紙だ。身元については問題無い。調査済みだ。読んでみなさい・・・」
「・・・はい」
封筒を渡される。
白い封筒・・・
丁寧な字・・・
手渡されると、記憶の中に微かに残っているおじいさんの顔が浮かんでくる。
大きな手・・・
暖かい笑顔・・・
優しげな瞳・・・

封筒を開いてみる・・・
暖かみのある言葉・・・
優しさ、いたわり・・・包み込むような愛情を感じさせてくれる・・・
そして・・・
「帰ってこないか」との言葉・・・
・・・考えてみる。
どこが私の居場所なのか・・・

大切な、とても大切な人たちを失った日・・・
私は自分の居場所を失った・・・
そして、私は自分を見失った・・・

幾日も幾日も日々が過ぎていった・・・
無気力な日々・・・
何も考えず、いや、何も考えたくなかった日々・・・

誰かに助けて欲しかった・・・
誰も助けてはくれなかった・・・
ただ一人、あの人を除いては・・・

「どうした?」
「・・・フォスター様?」
「どうしたと聞いている、恋。」
「・・・考え事をしていました。」
「何を考えていた?」
「私の・・・居場所を・・・」
「答えは出たか?」
「・・・はい。」

ここが私の居場所・・・
辛い事も、悲しい事もある場所・・・
しかし、あの人が・・・いる場所・・・

・・・私は失いたくない
私の大切な人たちを・・・
私を大切に思ってくれる人たちを・・・

アイシャ、リース、チェリー、クレア・・・
私の大切な家族・・・
そして・・・

フォスター・・・
私はあの人の側に居たい・・・
優しいあの人の側に・・・
私は私らしく背を伸ばして・・・



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