Back/Index/Next
Wizardry The Curse of Ancient Emperor



極悪忍



Nobuyuki Morita Presents


 

――パーティーは続く――

 

 

やれやれ、予想通りというか何というか、あの酒場には全然使える奴がいない。あのレベルの奴等と組むくらいなら俺様一人の方が身軽でいいね。

というわけで、ここは迷宮の入り口。俺がレベル上げしてたところとはまた別だけど、やっぱりどこか湿っぽいしカビ臭い。…まぁいい。要は王女の呪いを解きゃそれでいいんだ。とりあえず歩き回ってみるか。

フロアB1。当然のことながら出てくる奴は全部ザコ以下だ。もーいちいち相手するのもめんど臭い。てきとーにあしらってさくさく進む。途中で全員麻痺って転がってるパーティーとかもいたけど、俺の知ったことじゃない。もちろん、有り金は全部頂いた。あとはモンスターどもの糧になってくれ。冥福を祈るよ

…という感じで、実にスムーズに歩いていたところに友好的なクレリックが現れた。…不思議なもんだ。何でこいつら友好的なんだ?無意味にニヤニヤ笑いやがって気持ち悪い。

「アナタハカミヲ…」

「あん?」

「アナタハ、カミヲ、シンジマスカァ?」

何だ?インチキ外人か?やたらニコニコしながら話し掛けてきやがった。そういう意味でのクレリックだったのか、こいつ。

ここでフツーにあしらってりゃ、こいつらも大人しく引き下がっていく。でもそれじゃ俺様の気が済まない。俺様の前に立ちはだかる奴ぁ全部敵だ。敵ならば…

殺すっ!!

Oh!Jesus!(>o<)

一撃。刀を抜いてもいないのに首を刎ねた。どうやってやったのかは聞かないでくれ。

ふん、俺様の行く手に立ちふさがらなければ長生きできたものを。(……本当に「前に立った」だけじゃないか…)

…ん?何か聞こえたかな?…作者か?

まぁいい。とりあえず有り金は頂いて行こう。先は長いんだ。さくさく進まないとね。

それにしてもやたら広い迷宮だな。暗くてあんまり前が見えない…なんてことをほざくのは初心者だけだな。俺様にはロミルワという心強い呪文がある。これならいったんダンジョンから出るまで、かなり遠くまで明るく照らせる。

そう言えば未だにタイマツ使ってる奴もいたな(もちろん俺様が有り金を頂いてやったけど)。まったく、ミルワくらい憶えろよ。

 

ようやく降りの階段についた。どうやら他の奴等もちょこちょことこのダンジョンに入ってきてるみたいだ。途中で会うこともあるだろう。会ったらどうするか…?そんな事考えるまでもないか。

どうするのかって?決まってるじゃないか。邪魔物は消すんだよ。 (だ、だからそれじゃただの追い剥ぎ…)

やかましい!うるさいぞ作者

「…ん?」

背後に気配を感じた。敵か?ストレスたまってたんでちょっと好都合だ。強い奴ならいいんだけどな。

…と思って振り向いて、思わずコケそうになった。何と目の前には、やたらチビな魔法使いが一人で立っている。

「何だよ、ホビットか?」

「あ…あっ……」

どうやら足が竦んでるみたいだな。口をあうあうと動かしてはいるが声にはならない。そりゃあそうだろう。忍者ハイマスターの美しい俺様を見て、慄かない奴の方が珍しい。

…ったく、同じ魔法使いなら美人のエルフとかならまだ良かったのに、よりによってこんなチビのホビットかよ。もう殺す気も失せたな。

「ほら、見逃してやるからさっさと行け。目障りなんだよ」

「…あのぉ…」

「…何だよ?」

「…わ…私も連れてって下さい」

「……あん?」

「私、他のメンバーとはぐれちゃって…帰れないんですぅ〜(T T)」

「はぁ?」

やれやれ、とんでもない奴と会っちゃったなぁ。よりによって方向音痴のウィッチか…

「俺が知るか。さっさとどっか行けよ」

そう言っても「置いてかないで下さいぃ〜(T T)」と言って裾にすがり付く。邪魔だ。

これ以上まとわりつくようならもう無視するしかないかな。…うっとーしい、ちょっと脅した方が効率的でいいか。

目障りだっていってるだろ!さっさと消えないと首刎ねるぞ!

「………うっ…」

「?」

ふぇえええええええええええぇぇぇぇぇん!

「なっ…?(・・;)」

「殺さないで下さいぃ〜(T T)。だけはぁ〜〜〜(XoX)」

やたらとでかい声で泣き出した。こういうダンジョンだとやたら響いてうるさいんだよな。

…はぁ…なんかもう殺す気も失せてきた…

「あー、解った解った。解ったから泣くな。うるさいよ」

何でもしますぅ〜、何でも言うことききますから命だけは…」

といって裾にすがり付いてくる。はっきり言ってうっとぉしい。

「わーかったから黙れ!うるっさいんだよ!」

ひくっ、と変なしゃっくりをして素直に泣き止んだ。…ったく、何なんだこいつは…?

「…お前レベルは?」

「じゅ…12です…」

「呪文は?」

「ちょっとなら…」

「んじゃあ連れてってやる。その代わり荷物は全部持てよ」

「はっ…はい」

「それから、はぐれても探さんぞ。あと、解ってるとは思うが、くれぐれも俺の足手まといにはなるなよ。邪魔になったら殺すからな」

「は…はい…」

ふぅ、変なの拾っちまったな…まぁ荷物持ちが出来たと思えばまだいいか。報酬とかは全部俺がとればいいんだし。金目のものが見つかればこいつに持たせて、ボルタック商店で売り捌けばいい。

「ほら、ボヤっとするな。行くぞ」

「は、はいっ」


Back/Top/Next