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Wizardry The Curse of Ancient Emperor



極悪忍



Nobuyuki Morita Presents


 

――夜のお相手は…――

 

 

「お前さぁ…」

「は、はいっ?」

ここはすでにダンジョンの地下3階。やっぱりまだ出てくる敵はザコばかり。いちいち相手するのが面倒くさいんで、今ではほとんどマルチの呪文で片づけさせている。そこそこ使える奴だな。でもいちいち呪文を発動させるときに「ごめんなさいっ!」とか「許して下さいぃ〜〜」とかいうのは勘弁して欲しい。

で、そのマルチだが…

「その足音何とかしろよ」

「え?あ、足音ですか?」

「そう。その『ぺたぺたぺたぺた』って言う間抜けな足音だよ」

「そ、そんな事言われたって…」

「大体なぁ、お前全体的にサイズが合ってないんだよ。親の服着て遊んでる子供じゃないんだからな」

「(ぐさっ)…こ…子供…」

「そーいえばお前何歳なんだ?」

「ぐすっ……十六です…」

「なんだ、十六だったのか。もっとガキかと思ったら…」

「(ぐさぁっ!)……ひっく…(気にしてるのに)……」

ふぅ、てっきりもっと子供かと思ったら、そこそこの歳はいってやがるな。顔はけっこういいから、育てりゃいろんな意味で使い道が出てくるかも知れないな…

「さぁてと、それじゃそろそろ行くか。その足音にはもうちょっと我慢しといてやる」

「あ、あの…」

「ん?」

せっかく先に進もうとしたのに、マルチが呼び止めた。なんだ?

「私もう呪文が使えないんですけど…」

「………もうか?」

「は、はい…」

そう言えばここに来るまでにけっこう戦闘があったっけ。その間ずっとこいつに呪文使わせてたからな。

こいつはいろんな意味で使い道がありそうだ。魔法の才能も結構あるし、ちょっとだけ優しくしといてやるかな。

「しょうがねえ、それじゃいったん帰るか」

「はいっ(ほっ…)」

 

 

そしてその日の夜、リルガミンの宿で…

「…あっ……はぁ…」

「ほら、もっと身体全体を使えよ」

「…は、はい……」

ベッドで横になった俺の身体にまたがるように、マルチの小柄な身体が乗っかっている。マルチが動くたびにベッドのスプリングがぎしぎしと音を立てているのが、妙に卑猥な感じでいい。

「ったく、へたくそだな、お前は」

「うぅっ…ごめん…なさい……」

マッサージもろくにできないのか。前のパーティーで何やってたんだよ」

「前のパーティーでは…荷物持ちとか罠のかかった宝箱を開けたりとか「ヤキソバパン買ってこい」とか…」

なんだ、前のパーティーでもこいつはそういう役回りだったのか。

こいつがもうちょっと大人っぽければ「夜のお相手」させてもよかったんだが、俺もそこまでロリコンじゃない。どこからどう見ても幼児体型のマルチに欲情するほど飢えてもいないしね。我慢できなくなりゃあどうなるかは解らんが、多分その前にダンジョンにいるソーサリスとかプリーステスとかで間にあわすかな。

「あ、あの…ロア様」

「んー?」

ちょっとコツを覚えてきたのか、なかなかいいツボを押すようになってきた。飲み込みは早い方みたいだな。

「………あ…あの…」

「何だよ?」

「……お、お尻……」

「あん?」

「…お尻触ってませんか?」

「触ってる(きっぱり)」

「…………あのぅ…」

「嫌か?」

「……その…」

「いーか?お前の命は俺様の手の内にあるんだからな。それを忘れるなよ」

「うっ……は、はい(ぐすっ)…」

「ほら、手を休めるな。せっかくいいツボ押してたんだからな」

(な、何て鬼畜な…)

「ん?何か言ったかマルチ?」

「え?い、いえ、何も言ってないです」

「…んじゃ作者の戯言か。気にすること無いな」

「…………」

(…………)


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