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Wizardry The Curse of Ancient Emperor



極悪忍



Nobuyuki Morita Presents


 

18

 

馬車に揺られながら

 

 

「ロア様」

「んー?」

「ほんとに…これ全部使っていいんですか?」

「当たり前だ。報酬なんだからな。今日は何食ってもいいぞ。何でも好きなもん食わしてやる

「ほんとですか!?そしたらあの、えーと、まずハンバーガー肉饅おでんに、あとバナナクレープビッグプッチンプリン丸ごとバナナジャンボチョコレートパフェおはぎ柏餅と…あ、みたらし団子クランキーチョコも忘れてました!」

「……それだけか?」

「えぇと…あと……特製チャーシューメンとチャーハンのセット……食べてもいいですか?」

つくづく発想が貧弱なやつだ。まぁ今までたいそうな貧乏ぐらしをしてたんだろうから、それも仕方ない。

「もっと景気のいいものないのか?こう…満漢全席とか、「五つ星シェフが作る!地中海の海の幸フルコース!」とか、和風懐石とか、あとグラム4000円の超高級松阪牛ステーキとか」

「……聞いたことないです…」

やれやれ、どーもこいつといると感覚が所帯じみていかんな。

 

もうどれくらい走っただろうか。丸二日走ったんだから、あの国からはずいぶん遠ざかったはずだ。

結局、あの傲慢で横柄な国王は引退に追い込まれたそうだ。そのかわりに、呪いの解けた聡明な王女が国政を担うことになったらしい。まぁその方があの国のためにもなるだろう。

それにあの王女、おれたちが帰ってくると気前よく本当に「望むままの」報酬を、しかも惜しげもなく差し出しやがった。冗談のつもりで「倉の中にある金を半分よこせ」といったら、本当に二つある蔵のうち一つを指差して

「どうぞお持ち下さい。あの中にある黄金はすべてあなたがたのものです」

と言ってのけた。せこいオヤヂ国王と比べるとずいぶん太っ腹だ。うん、いい国王になるだろう。

その後、あの国に居座ることも考えたが、儲け話がない以上、とどまってもこれ以上おいしいことはない。それならどっか他の国でまたおいしい話を探す方がいい。その方が退屈しないですむ。

 

「まぁいい、取り合えず今日はこの辺にいいホテルとレストランがあるから、そこで泊まって腹一杯食うか」

「は、はいっ」

「感謝しろよー。お前がうまい飯食えるのも全部俺様のおかげだからなぁ」

「はいっ、感謝してます♪」

「うんうん、よろしい。それでだ」

「え?」

「解ってるとは思うが……」

「え?…え?え?」

礼は身体で払えよ(ニヤリ)

「…あ…(かぁっ)……」

「嫌ならいーんだぞ?俺様がフルコース食ってる間にお前一人だけさむーい部屋で、さみしくカップヌードル食ってりゃそれでいいんだからな」

「………ロ…ロア様ぁ…」

「んー?なんだ?」

…嫌だなんて…言ってませんよぉ♪

といって俺様に擦り寄ってくる。

なるほど、こいつもすっかり俺様に染まったとゆーわけか。よしよし、愛い奴。

「……クックックック…こいつぁ都合がいい…」

「…ロア様?」

「…今のうちに寝とけ」

「え?」

夜は寝かさんからな。覚悟しとけよぉ♪」

「え?…え?え?」

「今日行くレストランな…滋養強壮精力増強最高級料理を食わす店なんだ♪」

「……えぇーっ!?

「さぁ、夜が楽しみだ♪」

馬車の窓から外を見ると、すでに夕暮れが近くなっている。マルチの顔が赤くなってるのは決してその夕暮れの赤さが写ってるだけじゃないはずだ。

「……そーいえば……」(にじり寄り

「え?…ちょ、ちょっとロア様…?」(後ずさり

「そう言えばいきなりメインディッシュは体に悪いからなぁ」(にじり寄り

「あ、あのっ、ロア様?」(後ずさり

「なぁマルチ、オードブルって知ってるか?」(にじり寄り

「し、知ってます…けど…」(後ずさり

「そーかそーか。それは好都合だ」(にじり寄り

「きゃっ!」(イスに押し倒される

「わはははは!オードブルは今いただく!」

「うぇーん!またこのパターンになってるぅー!(T T)

 

 

 


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