Back/Index/Next
Original Novel Pochikun Presents



Bye〜rain〜


7.楽しい日々

by ポチくん





Jan 28 SUN




リリリリリリーーー

リリリリーー

リリー

・・・なんだ?

リリリーー

なんかいつもと違うな・・・

どうやら眠っている間に別の部屋に紛れ込んでいたらしい。

リリリーー

って、あれ?ここ、俺の部屋か?

リリリーー

ポチっ

・・・

時計、新しく買ったんだっけな。

おれはいつもと違う寝起きに気分が滅入りながらも、着替えをはじめる。

そういえば、今日瑞穂たちが来るっていってたな・・・って、いつ来るんだ?

時計を見ると、まだ早いくらいだった。

さすがにまだ来ることはないだろ。

ふあぁ〜・・・やっぱりまだ眠いなぁ・・・

寝るか・・・

俺は着替えを済ませながらも、もう一度ベッドに寝転がる。

・・・おやすみ、俺

・・・








 「なに寝てるのよ。起きなさい!」

う〜ん?誰だ?

どれくらい寝たのか確かめると、まだ殆ど時間が経っていなかった。

聡人
 「まだほとんど寝てないじゃないか・・・もっと寝かせろ」


 「だめよ。さっさと起きなさい」

杏にしては元気が足りないし、麗奈にしてはパワフルさがないな・・・


 「まったく、何時から待っていたと思うのよ」

そういえば聞いた声だな。


 「いないと思ったら、まだ寝てたのね」

聡人
 「お前は・・・誰だ」


 「ふぅ、疲れたわ.これだから、麗奈ちゃんや、杏さんが苦労するのよ」

既に、アンニュイな声に変わっていた。

聡人
 「仕方ない。起きるか」


 「とっくに起きるべきよ」

眠い目をかろうじて開けた先には

聡人
 「瑞穂?」

瑞穂
 「瑞穂?じゃ、ないわよ」

聡人
 「しかし、来るの早すぎないか?」

瑞穂
 「しかし、起きるの遅すぎるわよ」

聡人
 「俺は、休日に早く起きるのは趣味じゃないんだ」

瑞穂
 「とにかく、早く降りてきてね」

総人
「ああ・・・仕方ないな」

・・・







リビングに下りると、麗奈と杏がお茶を啜っているところだった。

瑞穂
 「起きてきたわよ」


 「珍しいね〜すんなり起きてくるなんて」

珍しいとは、また引っかかる言い方だ。

聡人
 「ところで、惇はまだ来てないのか?」

麗奈
 「ん?そろそろ来ると思うけど?」

俺たちが話をしていると、奥から真由美さんがやってきた。

真由美
 「あら、椎名ちゃん、いらっしゃい」

瑞穂
 「あ、お邪魔してます」

瑞穂は立ち上がり、お辞儀をして丁寧に会釈した。

真由美
 「ゆっくりしていってね」

瑞穂
 「はいっ」

瑞穂は真由美さんに元気に返事をした。

真由美
 「そういえば、お姉ちゃんコーヒー買ってきてなかったかしら?」


 「買ってますお〜。淹れましょうか?」

真由美
 「皆さんと一緒にいただきましょう」

そう言うと、真由美さんは茶ダンスからお菓子を取り出してきた。

杏はコーヒーメーカーを準備して、手馴れた手つきでコーヒーを作りはじめた。

真由美
 「わたしはもう少し仕事してきますけど、お昼は何か適当に作って食べてください」

そう言うと、杏は真由美さんにコーヒーを手渡した。

瑞穂
 「真由美さんも大変ねェ」

麗奈
 「でも、好きでやってる仕事だからね」

聡人
 「まあな。作家なんて、頑張ろうと思う根気と、好きであろうとする気力がなければ続けられないだろうからな」

そう言うと、杏はこっちを不思議そうに振り向いた。


 「聡人もたまにはまともな事言うね〜」

たまにで悪かったな

しかし、本当に大変な仕事であるはずなのに、俺たちの面倒をみているのだ。

そんな真由美さんは俺から見て、十分に尊敬に値する人だ。

・・・







麗奈
 「わたし、夕御飯作ってきます」

そう言ったとき、時計を確認すると既に6時を過ぎていた。

関口
 「麗奈ちゃんの手料理、待ってるからね!」

麗奈
 「ふふふ・・・関口さんって面白い人ね」


 「あれ?聡人は面白くないの?」

麗奈
 「兄さんは馬鹿なだ〜け!」

瑞穂
 「そっか、聡人君はバカかぁ」

聡人
 「おいおい・・・」







どうやら、真由美さんの仕事も一段落ついたらしく、麗奈の料理を手伝っていた。

聡人
 「そういえば杏は料理しないのか?」

そう言うと杏は、うぐっ!しまった!と言わんばかりの表情を見せて、


 「い、いつかわたしの素晴らしい料理テクニックをご披露してあげるから、少し待っててね☆」

とは言うももの、杏の目元と口元が引きつっていた。

・・・







食後からは、もちろん恒例麻雀大会だ。

瑞穂
 「杏さん、麻雀できるんですか?」


 「おととい覚えたばっかりだお〜」

麗奈
 「わたしが教えたんです」

瑞穂
 「麗奈ちゃんが?それはやばいわね・・・」

聡人
 「しかもかなりやばいかも知れんぞ」

あの本を本当に完璧にしているとしたら・・・

関口
 「杏さん!頑張ってください!」


 「ビギナーズラッキーってのもあるけど、初心者だから優しくしてね☆」

関口
 「もちろん!やさしくしますっ!」

聡人
 「お前、初回は見だろ」

かくして、麻雀大会は始まった。

ジャラジャラジャラ・・・

・・・







麗奈
 「ツモ!」

・・・

瑞穂
 「ロン!」

関口
 「うぐぐ・・・」

・・・


 「ロン!」

関口
 「杏さん、本当に初心者ですか?」

・・・

麗奈
 「ツモ!」

聡人
 「出たな!意地の一発!」

麗奈
 「まだまだトップは渡せないわね〜」

瑞穂
 「さすが麗奈ちゃんね。負けたわ」

関口
 「情けねえな・・・俺」


 「よ〜し!次いってみよう!」

始めようとしたとき、後ろからパタパタと足音が聞こえてきた。

・・・がちゃっ

真由美
 「わたしも入れてもらえませんか?」

どうやら仕事が終わったらしく、真由美さんがやってきた。

聡人
 「真由美さん・・・麻雀できるんですか?」

麗奈
 「兄さん、わたしの師匠に何てこと言うの」

師匠?

聡人
 「マジっすか」

真由美
 「マジですよ」

瑞穂
 「これはまた強敵出現ね」


 「真由美さん、やりましょう!」

瑞穂
 「残念だけど、杏さんは今3位だから、交代ね」

見ると、杏の持点は瑞穂よりも下だった。

しかし

聡人
 「杏、俺の代わりに今回出ろ」


 「え、いいの?」

もしかしたら、師匠である真由美さんの牌の動きを見ることによって、なにがしろのヒントをえられるかもしれない。

・・・







真由美
 「あ、それロンですね」

瑞穂
 「え、えええぇぇぇ!!!」

なんでそうやって勝てるんかなぁ?

・・・







真由美
 「そろそろ寝ないとまずいんじゃないですか」

時計を見ると、2時を過ぎていた。

そういえば、明日・・・じゃなかった、今日はスキー授業だったな。

聡人
 「確かに寝ないとやばいです」

麗奈
 「ふぁあ・・・あたし眠い・・・」


 「わたしは平気☆」

聡人
 「それはお前だけだ」

瑞穂
 「それじゃ、まず点数を見てみましょうか」

・・・

俺が5位で、関口が最下位・・・

関口
 「俺たち・・・情けないな」

聡人
 「そうだな・・・」

ちなみに、麗奈がかろうじてトップを保持したようだった。

次点に瑞穂で、杏がその次。途中参加の真由美さんがその次となった。

瑞穂
 「危なかったわ・・・」

瑞穂
 「やるわね、杏さん」


 「次こそは負けないお〜!」

さすがに、ビギナーズラッキーはそう簡単に続かないか・・・







麗奈
 「わたし、蒲団敷いてくるね」

そう言うと、麗奈が立ち上がった。


 「あ、わたしも」

瑞穂
 「一人だけおいていかないでぇ〜」

そう言うと、杏と瑞穂が麗奈に抱きついていった。

後ろから抱きつかれた麗奈は、ひぇっ!と言って仰け反っていた。

真由美
 「聡人さんたちのは、わたしが用意しますね」

聡人
 「やっぱり、別々の部屋なんですか」

真由美さんは、あたりまえですよ、と言って俺たちの部屋に向かった。

関口
 「やっぱり?」

聡人
 「ああ、やっぱりだ」

俺たちは、その当たり前のことに項垂れた。

やっぱり?・・・

そうだよな、やっぱりだよな。

・・・

未練がましいぞ!オレ!


Back/Top/Next