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Original Novel Pochikun Presents



Bye〜snow〜


1.終わりなき夢

by ポチくん





夢…
終わりない夢だと思っていた…
でも、夢はいつか終わる…
どんなにいい夢も…どんなに怖い夢も…
目が覚めて初めて気が付く…
あそこは、夢だったのだと
でも、それまではそれが夢だったとは気が付かない…
夢だと気が付いて、私はやっとほっとする。
 
ほんとうに?
ここって、夢じゃなくて一体何なの?

分からない。
分からないから、自分を知りたい。

痛い…
自分を知ることがこんなに痛いなんて…

(おかあさん…)

その言葉が言えなくなって、どのくらいになるだろう…
私は呟いた。

「おかあ…」

私の口からは、その後の言葉は紡ぎ出されなかった。
私は、自分の「両手」を月にかざしてみた。
そして私は、この大きな痕を覗いてみた。
不思議な感じがした。
今なら動かせるような気がした。でも、動く訳がなかった。

「当たり前…だよね」

存在しないということは、動くという概念そのものを否定した。
私は、もう動けない…
痛い…
心も…体も…全部…
 
私は、あのときの夢を見ている。
全てを失った…あの日。
おかあさんと言えなくなった…あの日。
ずきっと、痕が痛む。
私は、またその痛みで目が覚めた。
どうして、また私に日常というものがあるのだろう。
苦痛でしかない…そんな日々を…
今日は…もう眠れない…

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