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Original Novel T.Yokoshima Presents



DISTANCE




プロローグ



いつも側に女の子がいた。

ものごころついたときから彼女は僕の側にいた。

距離はいつも同じ長さをたどっていて、それが変わることはなかった。

それが変わるとも思っていなかった。

年代が上がるごとに少しずつ近づいている兆候だけはあった。

それだけだった。


月日が流れた。変わらない月日が。

それが、あの一日で急激な変化をもたらした。


距離ができた。

いつも側にいたはずの彼女との間に、突然現れた大きな壁。

見えない亀裂が僕と彼女にできた。

いつかは戻るかも知れない距離。

同時に永遠に戻らない距離とも思えてきた。

果たしてこの長い道が僕と彼女をどのように導いてゆくのだろう。

繋がれた距離はもとに戻ることはあるのだろうか。


今の僕に、出せる答えはなかった・・・。



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